研究概要 |
本研究に関する先行研究として,ミヤンマーに関しては論文およびユニセフとミヤンマー労働省が共同で調査したヤンゴンの児童労働実態報告書を検討し,また他のアジアの国々の児童労働に関する論文を検討した。仮説のひとつとして,産業化の遅れ,特に機械化の遅れおよび初等教育の不整備をミヤンマーの児童労働発生の要因として取り上げた。それらの作業をふまえて,今回はミヤンマー統計年鑑や各種資料などの既存資料を用いて,ミヤンマーの社会経済の構造分析を行ない,そして初等教育と児童労働の関係について分析した。 その結果,ミヤンマーの国境に接する辺境地域,特にシヤン州とラカイン州の初頭教育での未就学率が高く,児童労働者比率も高いと推測された。ヤンゴン市の貧困地区でもその未就学率が高いことが判明した。今後はヤンゴン市の貧困地区での児童労働発生の要因と初等教育との関係を分析するつもりである。その時,Formal EducationとNon-formal Educationとの関係をもみてゆきたい。
|