研究概要 |
1.1999年6月11-12日に梨花女子大学(韓国・ソウル)で開催された国際シンポジウム"Feminist Analyses of Modernity in East Asia:China,Japan, and Korea"(梨花女子大学女性学研究院主催)に参加、'The Ambivalent Roles of Women and Family Modern Japan'報告を行った。この報告においては、近代日本の女性性の形成においては「国民」としての自己形成がアンビバレントな意味を持ったことを指摘し、それを東アジアの近代化の文脈の中で比較社会学的に論じた。 尚、このシンポジウムについては、7月1日付け京都新聞(夕刊)で報告・紹介記事を執筆した。 2.『女の文化(近代日本文化論8)』(青木保他編、岩波書店、2000年2月刊)に「良妻賢母思想の表裏-近代日本の家庭文化とフェミニズム」を発表した。この論文においては、一見相反する現象・思潮とみなされがちな良妻賢母思想と、新しい女に代表される明治末〜大正期のフェミニズム思想とが、近代的女性性の創成という意味においては近接していることを論じた。 3.在米韓国人研究者慎芝苑(ハーバード大学)と日本・韓国の「新しい女」に関する共同研究を継続し、2001年Asian Studies Association年次大会において東アジア近代における女性性に関する比較歴史社会学的研究に関する報告部会を組織する準備を行った。
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