研究課題/領域番号 |
11610276
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研究機関 | 会津大学 |
研究代表者 |
太田 光一 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (40136362)
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研究分担者 |
井ノ口 淳三 追手門学院大学, 人間学部, 教授 (00106014)
藤田 輝夫 聖徳大学, 人文学部, 教授 (90006594)
貴島 正秋 芦屋大学, 教育学部, 教授 (60088698)
相馬 伸一 広島修道大学, 人文学部, 教授 (90268657)
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キーワード | コメニウス / コメンスキー / パンソフィア |
研究概要 |
平成13年度は研究期間の最終年にあたり、研究集会を2回開催し、それらの成果に基づいて研究成果報告書を作成した。 藤田は、汎知学思想の発展における『光の道Via Lucis』の役割と、『総審議Consultatio Catholica』における汎知学の位置づけ、とりわけ「汎啓明Panaugia」との関連を取り扱った。 太田は、『総審議Consultatio Catholica』の第3部「汎知学Pansophia」の成立の背景と内容について検討し、当初の予定に反して汎知学が膨大なものにならざるを得なかった事情を究明した。 相馬は、イギリスのハートリブ文書に見られるコメニウスの汎知学思想の萌芽について検討した。コメニウスが汎知学思想を発展させたのは、ハートリブ・グループとの交流を通じてであるが、『汎知学の予見Praecognita』やヒューブナーHubnerのコメントを対象にした研究はこれまでほとんどなかった。 佐藤は、コメニウスの所属していたボヘミア同胞団の歴史に焦点をあてた報告を行った。ボヘミア同胞団の最後の監督であったコメニウスにとって、汎知学と神学は不可分のものであったが、これまでわが国の研究ではボヘミア同胞団の起源にまでさかのぼったものはほとんどなかった。 貴島は、コメニウスがハンガリー滞在中に構想した汎知学校を対象にして、彼の汎知学思想が学校論にどう反映しているかを究明した。 井ノ口は、コメニウスの汎知学思想が教材として具体化した『世界図絵』の研究を継続し、これまでほとんど注目されてこなかったロシア語版(1788)をあらたに取り扱った。
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