研究課題/領域番号 |
11610303
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研究機関 | 国立教育研究所 |
研究代表者 |
佐々木 毅 国立教育研究所, 国際研究・協力部, 室長 (90099804)
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研究分担者 |
沖 清豪 早稲田大学, 第一文学部, 専任講師 (70267433)
小松 郁夫 国立教育研究所, 教育経営研究部, 室長 (10130296)
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キーワード | イギリス / 中等教育 / スペシャリスト・スクール / 水準の向上 / インナー・シティー / 才能の開発 |
研究概要 |
文献資料の収集・分析を通じてイギリスにおける中等教育をめぐる動向をスペシャリスト・スクールと呼ばれる技術、外国語、芸術、スポーツの各領域における教育に重点を置いて教育を行う学校に焦点をあてて整理した。注目すべき学校をピックアップし、特にリーグ・テーブルと呼ばれる学校の教育成果の評価表を活用して、これらの学校の外部からの評価を明らかにすることに努めた。 これまでの研究で以下の点が明らかになっている。 (1)水準を上げるという教育政策の達成目標の重点が初等教育から中等教育に移動しつつある。 (2)中等教育の水準の向上を図る上で、スペシャリスト・スクールの役割が重視されている。 (3)水準の向上にとって必要なのは、インナー・シティと呼ばれる都市部の社会的・経済的な問題を多く抱えた地域における教育の改善である。スペシャリスト・スクールはこの地域の教育の改善に大きな役割を果たすことが期待され、その意味で保守党政権の設置したシティ・テクノロジー・カレッジの後継的な存在である。 (4)スペシャリスト・スクールは全国で約400校がその指定を受けているが、さらに増加する見通しである。 今後スペシャリスト・スクールの教育の実態、特に地域社会との関係、学校の規模や職員の配置、カリキュラムの編成等について、その特色を現地における学校訪問・調査に基づいて具体的に明らかにする予定である。
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