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1999 年度 実績報告書

地神盲僧祭祀儀礼の比較民俗学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610323
研究機関鹿児島大学

研究代表者

徳丸 亞木  鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (90241752)

キーワード地神盲僧 / 地神祭 / 田の神 / 穀霊 / 漁村の地神祭
研究概要

本年度は、山口県下において地神盲僧の祭祀儀礼である地神祭の映像記録の作成を行うとともに、福岡県福岡市高宮町の天台宗別格本山成就院において玄清部盲僧に関する資料収集を行った。
地神祭の映像記録作成は、農村である萩市前小畑地区、および漁村部である同市大井地区でDVビデオカメラを用いて作成した。前者の前小畑地区においては、現在の地神盲僧の先代(世襲しており父親にあたる。故人)が活動していた10年前に映像記録を作成しており、司祭者となる地神盲僧の入れ替わりによる祭祀儀礼の変化に留意し、記録に留めた。また、等地域の地神祭は水稲耕作に関わる農耕儀礼としての性格が顕著であり、田の神去来観念や、穀霊観念との関連性が確認された。
後者の大井地区においては、現在、真言宗僧侶が地神祭を司っている例として候補地に加えたが、調査の過程で、大地の堅牢地神の祭祀であり、一般的には農耕儀礼として行われる地神祭が、栄螺や若芽など磯物の豊穣を祈る予祝儀礼として行われており、民俗学界においても報告が成されていない極めて興味深い事例であることが判明した。その為、映像記録の作成と並行して、漁労活動や年中行事などその他の伝承資料の記録も行い、地域の民俗誌的資料の収集にも留意した。
玄清部盲僧に関しては、今年度はまだ十分な資料蓄積を成し得なかったが、薩摩盲僧も対象に加えた上で、来年度も継続して調査を実施する予定である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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