研究課題/領域番号 |
11610345
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
楠本 美智子 九州大学, 総合研究博物館, 助手 (10091232)
|
研究分担者 |
大賀 郁夫 宮崎公立大学, 人文学部, 助教授 (00275463)
岩崎 義則 県立長崎シーボルト大学, 国際情報学部, 講師 (60294849)
宮崎 克則 九州大学, 助教授 (80219758)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
キーワード | 近世 / 商人資本 / 金融 / 商業 / 経営 |
研究概要 |
近世商人資本の生成・発展過程を九州の複数の商人の例から比較検討し、九州商人資本が全国市場に、あるいは地域に及ぼした影響を検討し、そこから共通の法則を見出すことを目的とした。そこで楠本・宮崎は先ず天草の豪商石本家を取り上げた。石本家文書は膨大で未整理が多かったことから、この三年間史料整理に力を注いだ。その結果、従来の史料済み分に加えて全体の9割以上の整理を終えることができた。それにパソコン入力も進めたことからより利用し易くなった。 今年度は石本家が鴻池や三井との関わりがあることから、大阪大学経済学部・三井文庫(東京)・国立公文書館、薩摩藩との関わりから鹿児島県立図書館・黎明館の史料調査をした。 石本家の経営の研究は化政期を中心に従来行われてきたが、生成期をみるために享保期の「銀貸帳」から始め、宝暦から安永期の「万売買扣帳」「船勘定張」「店売買帳」から商品流通の在り方をみた。今年度は安永から天保期初期をみたが商品が限定されてきており、しかも天草・嶋原で木綿生産が大量に行われるような変化がみられた。また化政期に石本家の経営の転換が図られている。 岩崎は小値賀の新田開発をした小田家の史料から研究し、大賀は延岡藩の木材商人の研究を推し進めた。このような複数の九州商人の経営から共通点を見出す筈であったが、それにはさらに多くの事例を集めることが不可欠である。
|