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2000 年度 実績報告書

割地制と地租改正

研究課題

研究課題/領域番号 11610360
研究機関徳島文理大学

研究代表者

青野 春水  徳島文理大学, 文学部, 教授 (20044068)

キーワード割地 / 大竿検地 / 藩型検地 / 村型検地 / 地ならし / 村型割地 / 割地竿 / 銘々竿検地
研究概要

本年度の研究実施計画にもとづいて、史料の調査・研究・蒐集を行った結果、近世越後における割地制について、次のような新たな知見を得ることができた。
〔I〕近世越後において独自な「大竿検地」が割地との関係において明らかになった。
1、「大竿検地」とは、藩型検地=大竿検地→村型割地の実施過程のなかで農民が割地を容易に実施できるようにするため、藩に要望して取り入れられた検地であること、要約すると、複数の名請人の複数筆の或るまとまった区画(割地の単位といってもよい)を一筆として検地し、複数の名請人の中の一人を代表者として名請する方法による検地のことであった。
2.1が明らかになったことによって、近世越後における割地制を実施の過程から次の三類型に整理することができるようになった。
(1)藩型検地(大竿検地)→村型割地(2)藩型検地(銘々竿検地)→村型割地(3)村型検地(地ならし)→村型割地
〔II〕近世越後における割地制と「竿」との関係が明らかとなった。
1、割地仕法などで使用されている「間竿」という表現は,割地竿のことであって,幕府・大名らが検地に使用した間竿と同種のものではない。
2、割地竿は割地仕法にもとづいて各村で独自に作成されたので,越後においては多種類の割地竿が使用されることとなった。
3、割地帳の面積と検地帳の面積との対応が必要なときには,割地竿を間竿・検地竿で換算して処理した。
4、割地実施上必要であるならば,割地竿で田畑に畦畔・道・用水路なども含めて丈量することもあった。以上の諸点が明らかになったことによって,近世越後の割地制は、複雑でわかりにくい,といわれていた諸問題を整理して考察することができるようになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 青野春水: "近世越後における割地制(三)-「大竿検地」との関係を中心に-"徳島文理大学文学論叢. 第18号. 75-112 (2001)

  • [文献書誌] 青野春水: "近世越後における割地制(四)-「割地竿」を中心に-"徳島文理大学比較文化研究所年報. 第17号. 21-37 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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