研究課題/領域番号 |
11610405
|
研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
藤田 裕子 (高橋 裕子) 津田塾大学, 学芸学部・英文学科, 助教授 (70226900)
|
研究分担者 |
宮井 勢都子 東洋学園大学, 人文学部・英米地域研究学科, 教授 (10200114)
大辻 千恵子 都留文化大学, 文学部・比較文化学科, 教授 (90176941)
|
キーワード | アメリカ合衆国 / ジェンダー / 家族 / 教育 / 労働 / 人種 / 階級 / 社会史 |
研究概要 |
本年度は研究実施計画通り、主要設備であるコンピューターとジェンダー関連図書・文献を主に購入し、各自の所属大学に設置した。また、インターネットによるリサーチ及び情報収集が速やかに行えるように環境も整備した。三者間の連絡も電子メールで即座に行えるように体制を整えた。 また、今日のアメリカ合衆国及びその他の地域で展開しているジェンター理論を収集・整理し、これらを批判的に検討することを本年度の研究の主目的とした。研究代表者の所属大学において例会をおよそ2か月に一度のペースで開き、ジェンダー理論についての必須の文献を精読し、討議した。とりわけ、ジェンダーという概念が必ずしも一般的に認識されている「社会・文化的に作られた性差」といったものではなく、男女などの性別カテゴリー自体までもが構築されできたという認識に立たねばならないことに着目した。また、ジェンダーがセクシュアリティや人種の概念とも密接に関わりながら構成されてきていることにも、それぞれの研究領域の事例にひきつけて討議を重ねた。 さらに、研究領域の分担を主として、高橋が家族史・教育史から、大辻が労働史から、宮井が人種関係史から、各研究テーマに取り組んだが、三者の個別研究についても中間発表し、それぞれの研究領域からのコメントを加えた。これら例会での活動を、それぞれ執筆中の論文や学会発表の準備に反映させ、成果とした。ジェンダー理論を軸とした研究動向の把握を共同で行なえたことは、三者の個別研究にきわめて有意義であった。
|