研究課題/領域番号 |
11610413
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
前川 要 富山大学, 人文学部, 教授 (70229285)
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研究分担者 |
千田 嘉博 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助教授 (70226695)
高橋 浩二 富山大学, 人文学部, 助教授 (10322108)
村越 潔 青森大学, 社会学部, 教授 (60003282)
酒井 英男 富山大学, 理学部, 助教授 (30134993)
MORRIS Martin 千葉大学, 工学部, 助教授 (20282444)
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キーワード | 十三湊遺跡 / 中世港湾都市 / 安藤氏 / 古代環壕集落 / 擦文土器 / 北東日本海域 |
研究概要 |
研究実績の概要は、これまでに国立歴史民俗博物館、青森県教育委員会、市浦村教育委員会、富山大学などによって、青森県北津軽郡市浦村十三湊遺跡の発掘調査が実施され、多くの成果が挙げられた。他の発掘調査された港湾都市遺跡での資料も検討しながら、12世紀から15世紀における、北東日本海域における港湾都市遺跡検出の遺構の時期的変化とその歴史的背景を遺物論、特に土器様式論と関連させて考察し社会史的研究にまで高め、中世港湾都市成立及び展開の歴史的契機を探った。 具体的には、平成13年8月24日から同年9月20日には、十三湊遺跡関連唐川城跡の発掘調査を行う。現地で地権者との折衝、地元教育委員会への発掘届の提出、調査に必要な消耗品の購入。現地説明会、調査成果検討会を現地で実施し、検討成果に基づいて地籍図との照合、検出遺構のデータ処理を実施した(調査補助員使用)。(3)平成13年9月21日から同年9月30日には、富山大学人文学部考古学研究室にて、大学備品のパーソナル・コンピューターとコンピューター・ソフトを使用して、遺構データ処理を実施した。 (4)平成13年10月1日から平成14年3月25日まで研究成果報告書を編集した。 成果としては、唐川城跡の原型は、中世のものではなく10世紀後半頃の防御性高地集落であることが判明した。津軽地域において、比高差160mもある最大級の古代防御性高地集落が発見されたことは、大きな成果であると考えられる。さらに、製鉄炉跡の痕跡や擦文土器が出土するなど、北方との交流を示す遺物も出土し、防御性高地集落の性格を考える上で興味深い資料を提供してくれた。 URL:http://www.toyama-u.ac.jp/~maekawa/Arc.html
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