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1999 年度 実績報告書

石器石材からみた西日本における旧石器時代集団関係の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610414
研究機関広島大学

研究代表者

藤野 次史  広島大学, 文学部, 講師 (20144800)

研究分担者 安間 拓巳  広島大学, 文学部, 助手 (40263644)
キーワード石器石材 / 石材環境 / 冠山安山岩 / 冠遺跡群 / 高田流紋岩
研究概要

西日本における旧石器時代遺跡のうち中国地方についても石器石材をデータ・ベース化した。さらに、広島県冠山安山岩および広島県西条盆地の流紋岩の石材分布調査を実施した。冠山安山岩は広島県佐伯郡吉和村の冠高原や佐伯郡佐伯町鬼ヶ城山周辺を原産地とし、冠高原では冠遺跡群が形成されている。冠高原における原石の産状は広島県教育委員会の継続調査によってかなり明らかになってきたが、冠高原内の河川でも安山岩原石を確認することができることから、高原を中心にさらに広い分布が予想された。そこで、石材分布調査は冠高原周辺から流出する河川を中心に実施した。その結果、冠高原から流れ出す河川には各種石質の安山岩が転石状態でかなり分布しており、広範な石材利用環境が存在することを確認することができた。また、石質を肉眼観察によって類型化し、河川ごとの石質の種類や量比、石材の大きさ、石材分布密度について1kmごとにデータ化した。(冠高原隣接部のみ)。一方、西条盆地周辺の流紋岩は高田流紋岩と総称されるもので、広島県の広い地域に分布するとされており、後期旧石器時代前半期を中心に使用される石材である。西条盆地周辺では段丘礫層など河川堆積物を主として利用しているものと推定されるが、これまで流紋岩原産地についての調査例がなく、調査地を特定できないことから、地質図を参考にすべての河川を対象に網羅的に調査を行った。本年度は西条盆地東部の三永川上・中流域のみの調査にとどまったが、石器に利用される流紋岩を西条盆地南側の多くの三永川支流において確認した。このことから西条盆地南縁の山塊から流出する河川には広範に流紋岩が分布することが予想され、石材環境の一端が明らかとなった。また、冠山安山岩と同様、1kmごとに流紋岩の石質の種類や量比、石材の大きさ、石材分布密度についてデータ化した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤野次史: "広島県における旧跡器時代石器群"考古学から見た地域文化-瀬戸内の歴史復元-. 1-30 (1999)

  • [文献書誌] 藤野次史: "中部瀬戸内における小型ナイフ形石器-井島遺跡の評価をめぐって-"考古学研究. 46-2. 92-111 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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