研究概要 |
1.本研究専用の大容量で処理速度の速いパソコン及び周辺機器を購入し,建築遺構の実測図を入力してイラストレーターでトレースし,データベース化の基礎作業を行った。また,図面と関連する写真も入力し,実測図と写真の一体化をはかった。図面のトレース及びデータベース化の作業は次年度も継続される。 2.テル・マストゥーマの集落構造を出土遺物との関連で,部屋,家屋,街区の機能の把握検討を行った。出土遺物の比較研究では,研究協力者の西山伸一により大甕とともに各家屋から出土している大甕口縁部の再利用品の織物用錘の研究成果が纏められた。また石製容器については研究協力者の足立拓朗により,テル・マストゥーマ及び周辺地域の資料集成が行われ,石製容器の分類案を提示し,各器種の編年案が纏められた。 3.イドリブ県における鉄器時代の遺跡分布とその立地,遺跡の規模と遺跡相互の関連の検討を行い,鉄器時代の丘陵地帯の開発が,テル・アフィスのような中心的都市の復興と連動しているのが鮮明になった。 4.テル・アフィス発掘報告書の購入及び関連図書の複写を行った。文献目録の作成作業は継続される。 5.テル・マストゥーマ出土の鉄製品及び鉄関連遺物の自然科学的分析が進捗し,鉄器時代からアケメネス朝ペルシア時代には,複数の地域から原料鉄や製品鉄器がもたらされていたことが明らかになってきた。
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