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2001 年度 実績報告書

西日本の形象埴輪の集成と分類・編年研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610430
研究機関奈良県立橿原考古学研究所

研究代表者

青柳 泰介  奈良県立橿原考古学研究所, 調査第一課, 主任研究員 (60270774)

研究分担者 小栗 明彦  奈良県立橿原考古学研究所, 調査第二課, 主任研究員 (30250385)
キーワード形象埴輪 / 階層 / 階級
研究概要

本年度もデーターベースカードの作成に重点を置いた。人員を2名投入して、兵庫県、京都府のカード作成を完了した。大阪府については、極めて数量が多いため、未だカード作成継続中である。また、資料収集活動として、岡山県、佐賀県、熊本県、宮崎県などを中心に見学旅行を行ったり、兵庫県、滋賀県において開催された研究会に参加して、当該県の研究者と接触を図り、未報告資料、新発早資料の網羅に努めた。
カード作成及び、資料収集活動の成果としては、来年度以降に発表予定である。ただ、京都府、兵庫県、佐賀県などの事例において見る限り、全体的な様相としては、墳丘の規模が大きくなるほど形象埴輪の種類が多くなる傾向にあり、形象埴輪の種類の多少が古墳の階層性を表現するようではあるが、これに反して、墳丘規模の小さな古墳が群集する古墳群においても、形象埴輪の種類が他の古墳群に比べて突出して多くあるというような特定の地域も存在しており、形象埴輪には、古墳時代社会一般的な階層性の他に、特定の階級性を表現するような意味も存在しそうだという見通しを得た。広範囲な階層性の下に、小地域単位の階級性が重層的に展開している可能性がある。前年度に指摘したような、瀬戸内海を媒介とした近畿地方とそれ以外の地域との異同についても、階層性と階級性の重層的な展開と考えることもできるが、更に様々な地域性やその他の要因も考えられ、今後様々な角度から、西日本の内部における重層的かつ多様な共通点と相違点を明らかにしていく作業が必要であり、それの基礎となるデータベースの完成を急ぎたい。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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