高山寺の興然流口決折紙の整理は、高山寺経蔵の聖教整理の過程で浮かび上がってきた課題である。従来各折紙の認定には、『四巻抄』『新師口』の写真本文を修法ごとに分けた台紙を作り、そこに認定した各折紙の経蔵凾番号典籍番号を記載していたが、今回『伝受類集抄』も加えて、統一的な「青表紙台帳」(仮称)を作成することとした。これは、三書に重複して載る修法を同一のものとして並列し、修法ごとにまとめたもので、196種792修法の写真本文を併載する約600枚の登録用台紙である。これに旧台帳登載の典籍番号を転載し、1999年7月より、高山寺経蔵に隣接する高山寺法鼓台道場に収め置くこととした。以後、経蔵調査の際に新たに興然流折紙と認定した典籍はその都度ここに登載することとした。 興然流口決および折紙について従前は修法口決単位数は、四巻抄119種265修法、新師口147種193修法、伝受類集抄180種283修法とし、高山寺経蔵の修法口決典籍は約1000点、延べ修法口決数1251点と計上されていた。 今回、台帳を改定整理した結果、修法口決の単位は以前より細かくなり196種792修法となった。また1999年7月、2000年1月に数個の経凾を再調査した結果、現時点では高山寺経蔵の修法口決典籍930点台帳への登載延べ数は1531点、僚巻を整理統合した実質登載修法口決点数は1448点である。 興然流口決折紙のリスト・データとしては、上記1531点の修法口決について、修法記号と典籍記号を対照させてテキストファイル化した。
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