研究課題/領域番号 |
11610494
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
太田 耕人 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (40168935)
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研究分担者 |
下館 和巳 東北学院大学, 教養学部, 教授 (50179008)
藤田 実 関西大学, 文学部, 教授 (40029658)
市川 真理子 東北大学, 言語文化部, 助教授 (80142785)
小林 潤司 鹿児島経済大学, 社会学部, 専任講師 (10258676)
尾崎 寔 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (30077276)
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キーワード | シェイクスピア / グローブ座 / ト書き / 新プラトン主義 |
研究概要 |
11年度はシェイクスピア作品を中心に、ト書きと、舞台上の動きや劇場の各部に言及している台詞を分析した。舞台の柱の機能については、太田が柱の外側の空間が登退場の経路として利用された可能性、また柱を中心として舞台が左右二つの別空間として用いられた可能性を調べて、口頭発表をメンバーのなかで行なった(来年度刊行の予定)。また登退場については、Oxford U.P.から刊行したStaging in Shakespeare's Theatresで市川真理子が、実際の登退場とト書きの位置の問題について包括的な分析を示した。また下館和巳が「シェイクスピア劇と劇場」(『言葉と想像力-斎藤和明教授退官記念論文集』所収)で、劇場建築とシェイクスピア劇の上演にかかわるコメントを行なった。さらにグローブ座の新プラトン主義的な意味付けについては、藤田実が「新プラトン主義とシェイクスピアの『あらし』」で考究した。この藤田論文がおさめられた世界思想社刊『シェイクスピアを学ぶ人のために』には、太田、小林の関連論文も所収している。こうした成果を総合し、新たな調査結果や知見をくわえて12年度に、論文集を刊行する予定である。
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