研究概要 |
語彙・文法レベルの口語英語研究が一応の完結をみた。約11,000,000語からなる口語英語のデータ・ベースが完成し、これをWordSmithなどの検索ツールを使って様々な角度からデータ分析を行ってきた。その分析結果の一部を、アジア辞書学会(Asialex 2001,Asian Association for Lexicography2001年大会、於:Yonsei University(韓国・ソウル))において、"Patterning of English Adjectives for the Improvement of Learners' Dictionaries"の題で報告した。報告内容は、同名の論文として、Asialex 2001 Proceedings : Asian Bilingualism and the Dictionaryに掲載されている。上記データ・ベースは、週1回更新の「語法の鉄人」(小学館ランゲージワールド,http://www.1-world.shogakukan.co.jp。平成13年2月開始、現在も継続中)の執筆や、『英語教育』誌連載「クェスチョン・ボックス」での回答執筆のための貴重なデータとなっている。同時に、関西学院大学言語コミュニケーション文化研究科所属の院生に対して、研究データとして利用に供している。本研究の最終的なまとめとして、関西学院大学言語教育研究センター紀要『言語と文化』(第5号、平成14年3月刊)に、「口語英語の文法特徴-LKL Corpusを使って」の題で論文を発表した。同論文の内容を拡大して「実証的言語研究の方法と展開」の題で、名古屋大学において講演をした(名古屋大学言語文化部平成13年度総長裁量経費プロジェクト「ネットワーク環境と人的資源を活用した外国語教育の改革の推進に関する調査研究」主催、名古屋大学大学院国際言語文化研究科・国際開発研究科後援)。また,英和辞典史の観点から英和辞典の問題点を整理し、その結果を英文論文"Facts and Problems in English-Japanese Dictionaries"(未刊、B5版75ページ)にまとめた。改定を重ねながら、何らかの形で公刊する予定である。
|