|
平成14年度は以下の諸点に取り組んだ。
1.明治期に来日したコレンコ、グレ、ケーベルといった東京外国語学校、東京帝国大学のロシア人教師や、B・ピウスツキ、N・ラッセルのような亡命ロシア人、ポーランド人の事跡と日本観
2.二葉亭四迷、川上俊彦など、東京外国語学校魯語科出身者のロシアとの関わり
3.日本の環日本海地域と極東ロシア、サハリンとの関わり
4.日露関係史に直接もしくは間接に必然的に関わってくる、千島樺太交換条約と日露戦争の有する文化史的意義
5.日本におけるロシア語教育の歴史
6.1917年のロシア革命後来日した白系ロシア人の事跡調査
7.近・現代日本文学の作品に表れたロシア及びロシア人のイメージ
第1・2点についてはロシア語論文(サハリンで発表)が1本、第3・6点、第5点、第5・6点、第6点についてはそれぞれ日本語論文1本、また第6点について書誌1本、第4・7点は大学院と大学の講義で取り上げた。さらに日ロ交流協会主催の第3回「日ロ歴史認識」シンポジウム(2002年9月19日、日本プレスセンタービル10階ホール)で第6点に関して講演を行い、「来日ロシア人研究会」でも第6点に関して2回報告を行った。さらにサンフランシスコのロシア文化博物館とスタンフォード大学フーバー研究所、東京の外務省外交史料館、早稲田大学図書館、国立国会図書館、函館市立図書館、北海道大学図書館などで調査と資料収集を行った。
|
