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2000 年度 実績報告書

ポーズ挿入に伴う調音の時間構造の変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610564
研究機関富山県立大学

研究代表者

垣田 邦子  富山県立大学, 工学部, 教授 (10148827)

キーワードポーズ / Pre-pausal lengthening / 発話速度 / モーラ長 / セグメント長 / リズム / 話しことば
研究概要

本研究(研究期間平成11-12年度)の目的は、「ポーズ挿入」に伴って現われる「調音の時間構造の変化」の実態を音響学的に解明することである。先行研究(垣田,1998;Kakita,1999)により、日本語の文中にポーズが挿入されると、ポーズに先行する"local"な部分だけでなく、発話全体を通した"global"な時間領域にわたって、発話速度に変化が現われることがすでに報告されている。平成11年度は、前者の"local"な領域におけるいわゆるpre-pausal lengtheningの現象に焦点をあて、モーラレベルおよびセグメントレベルでの調音の時間構造について解析を行った結果、pre-pausal lengtheningの影響は、ポーズに先行する複数のモーラにわたって観察されること、ポーズに近いモーラほどpre-pausal lengtheningの度合が大きいこと、そして、pre-pausal lengtheningにおける実質的な伸長は主に母音が担っていること、などの点が新たに明らかになった。
平成12年度は、話者数を10名に増やし、さらに詳細にわたって定量的な分析を行った結果、日本語におけるpre-pausal lengtheningの影響は、(1)多くの話者についてはポーズに先行する1モーラに顕著に現われるが、2モーラに渡って影響がみられる話者もおり、個人差があること、(2)いわゆる"progressive lengthening"(ポーズに近い/遠いモーラほどpre-pausal lengtheningの度合が大きい/小さい、という現象)についても、"progressiveness"に個人差がみられること、などの点を明らかにした。
なお、本研究成果の一部は、オーストリア・インスブルックで開催された第35回言語学コロキウムにおいて発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kakita,Kuniko: "Durational Properties of Pre-pausal Articulation"Bulletin of Toyama Prefectural University. 10. 21-28 (2000)

  • [文献書誌] Kakita,Kuniko: "Aspects of Pre-pausal Lengthening in Japanese"Proceedings of the 35th Colloquium of Linguistics. (In press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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