本年度は、最終年度として、これまでに資料を収集したアラッレ・タブラハン語、パンネイ語/方言、ピトゥ・ウルンナ・サル語以外で、やはり研究費料がほとんどなかったウル・マンダ語のタパラン方言についてウジュン・パンダン言語研究所のチームが現地調査を行い、現在資料を整理中である。 本年度は、これまでの研究成果が論文として雑誌等に掲載された(研究代表者2本、研究分担者1本、研究協力者1本)。 これまでの研究を集大成するために、研究代表者、研究分担者、研究協力者による論集を出版する計画を立て、インドネシア国立ハサヌディン大学大学院の雑誌Analaisisの特別号として出版される方向で実現の見通しが立つ。 内容は、本研究の概要(研究代表者山口真佐夫)、ピトゥ・ウルンナ・サル語マタンが方言の音韻論と形態論(Abdul Muthalib)、アラツレ・タブラハン語タブラハン方言の接頭辞ma-の形態音韻論(研究協力者Zainuddin Hakim)、アラッレ・タブラハン語、ピトゥ・ウルンナ・サル語、パンネイ語/方言の音声データベースの構築(研究分担者中嶋鴻毅)、南スラウェシ州に分布する言語の文献目録(山口真佐夫、研究協力者Abdul Muthalib、研究協力者山口玲子)、南スラウェシ州に分布する言語の名称、異称(山口真佐夫、Abdul Muthalib)からなる。使用言語は全文インドネシア語を用い、地元に研究成果を還元できることを目的の一つとしている。
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