研究課題/領域番号 |
11620018
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
中井 勝己 福島大学, 行政社会学部, 教授 (00207705)
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研究分担者 |
清水 修二 福島大学, 経済学部, 教授 (30134159)
神戸 秀彦 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (70195189)
中馬 教允 福島大学, 行政社会学部, 教授 (30143126)
長橋 良隆 福島大学, 教育学部, 助教授 (10292450)
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キーワード | 環境問題 / 廃棄物 / ダイオキシン |
研究概要 |
今年度は、本研究の3年計画の最後のまとめの年であった。各分担者が、それぞれの担当箇所をまとめる作業を先行させながら、追加的な聞き取り調査や資料収集も行った。具体的には、福島県小野町一般廃棄物最終処分場操業差止め訴訟福島地裁いわき支部判決の裁判傍聴と原告住民からのヒアリング調査、福島県原町市の産廃建設をめぐる住民との紛争の現地調査、宮城県白石市の産廃建設計画をめぐる事業者と市との紛争に関するヒアリング調査、宮城県村田町の安定型産廃処分場からの硫化水素ガス被害の現地調査、山形市の一般廃棄物中間処理施設(焼却施設)の立地をめぐる住民合意形成についての関係者からのヒアリング調査を行ってきた。これらの追加的な調査をもとに、最終的な研究報告書の取りまとめ作業を行ってきた。 今年度の具体的な研究実績としては、まず、中馬教充『ふくしまの地下水』がある。同書は、地下水の構造と福島県内の地下水の汚染状況を克明に調査したもので、著者のこれまでの研究の集大成をなすものである。次に、清水修二「施設コンフリクトの政治と経済」、同「パブリック・アクセプタンスの政治社会論(2)」は、NIBYシンドロームの分野から、様々な廃棄物処理施設の立地問題などを論じたものである。また、中井勝己「地方自治と自己決定権」は、廃棄物問題に直接は言及していないが、環境問題などの地域固有の課題に対して、自治体が自治権をどこまで発動できるのかなどについて、その法的根拠を論じたものである。
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