研究課題/領域番号 |
11630026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済統計学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
国友 直人 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10153313)
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研究分担者 |
神谷 和也 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50201439)
矢島 美寛 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70134814)
山本 拓 一橋大学, 経済学部, 教授 (50104716)
佐藤 整尚 統計数理研究所, 助手 (60280525)
塚原 英敦 成城大学, 経済学部, 講師 (10282550)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 金融リスク / 金利リスク / 信用リスク / 連続拡散過程 / セミ・マルチンゲール過程 / 統計的時系列解析 / 派生証券 |
研究概要 |
この研究プロジェクトでは日本経済を巡る議論の中でも近年になり重要性が増している金融リスク把握への統計学的な方法を検討した。初年度においては比較的に基礎的な研究に力点を置き、関連する話題のワークショップを何度か開催し、さらに国際的な集会を企画・実現した。続いて2年度目では関連する話題のワークショップを何度か開催してプロジェクトの研究テーマをより深く研究した。 このプロジェクトは特に統計学の分野として既にかなり発展し、経済や金融(ファイナンス)以外の分野へのかなりの応用が行われている統計的時系列解析(statistical time series analysis)、統計的生存時間解析(statistical survival analysis)、統計的信頼性理論(statistical reliability theory)などを利用した金融リスクの計量化の問題に力点をおいて検討した。統計的解析方法と関連してその基礎となる確率論・確率解析についても特にセミ・マルチンゲール理論を中心とする確率過程論とファイナンス理論との関わりなどについて検討したが、特に倒産を巡る企業の格付けの基礎についての検討も行った。倒産事象を含む場合には完備市場に基づく通常のファイナンスの理論が成立しないので不完備市場についても検討を行った。 また統計的な金融リスクの計測との関わりで近年になり注目されている相関概念の拡張の指標などについても検討したが、統計的漸近理論では古くからよく知られている漸近展開の方法をファイナンスの問題に適用することについてのかなりの新しい研究成果が得られた。さらに統計的時系列解析における状態空間モデルを金利を含む金融リスクの計測に応用する研究も行った。これらの先端的な話題についてはいずれも国内の学術研究集会および国際的な学術研究集会において成果を報告した。
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