研究概要 |
研究代表者である大住は,昨年に引き続いて,再生可能資源の動態的システムに関する数理的研究とR&Dと内生的経済成長の問題の理論的・実証的研究を行なった.再生可能資源の動態的システムの数理的研究については,生産を伴なうような一般的なシステムのもとで.大域的安定性を保証する充分条件を導出している.この件については,コロンビア大学のG.M.Heal教授と共同論文を執筆中である.R&Dと内生的経済成長の問題については,片桐氏と南氏と共同で研究を進めており,「内生的技術進歩に関する理論的,実証的分析」という論文を執筆し,学会で報告した.さらに,南氏と共同で,再生可能資源の動態的システムのもとで複数のOSS(optimal steady state)の存在の可能性も研究しており,それに関する論文も執筆中である. さらに,大坂は,トランスロガリズムによる全要素生産関数の生産性指数計測と,共和分分析(における生産性の擬似変数)や誤差修正モデルによる計量分析という異なる分析手法を用いて,アジア諸国における生産性向上に関する実証分析を行なっている. 最後に,大住と大坂は,内生的経済成長に関するBarro,Determinants of Economic Growthを翻訳し,「経済成長の訳定要因-クロスカントリー実証研究」を九州大学出版会から出版する.
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