研究課題/領域番号 |
11630059
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
本多 光雄 日本大学, 経済学部, 教授 (20102444)
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研究分担者 |
高樋 さち子 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (00261644)
小阪 康治 中村学園大学, 短期大学部, 助教授 (50300455)
小坂 国継 日本大学, 経済学部, 教授 (70130490)
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キーワード | 生命倫理と環境 / 新倫理学と環境 / 地球環境と持続的発展 / 環境の内部化 / 開発と環境 / 貿易と環境 |
研究概要 |
我々の目標としている研究の地球環境は、いわゆる現代化学の「総合化」が必須の条件である。そのため、今年度は、研究期間3年間の1年目ということであり、最初はこの総合化のために社会学的アプローチと人文学的アプローチの融合に関して、どんな点で融合する部分があるか否かの基本的フレームワーク作りのために、2ヶ月に1回のペースで報告会を行い、それぞれの分野での考え方を出し合いながら融合化(総合化)のための作業を行った。同じような研究活動をしている研究者をも呼んでhearingをおこない問題点の認識を確認しあった。 これらの机上での研究では、問題点を見誤る点も出てくるということになり、机上の研究活動に加えて、実際に地球環境問題を探るために、九州和白干潟への実地調査・研究を行い、現地活動家との合同調査およびそのあとでの研究会を通して上記の問題点を確かめる試みをした。ここでのhearingやdiscussionでは環境を守る側の人たちの環境問題への倫理的考え方、特にそこで生活している人や生物等に対する生命倫理的考え方、と環境に影響を与えている側の経済上の理由(経済倫理的考え方)との間に埋めることのできない乖離があることが理解できた。このことはこれからの研究に際して重要な示唆を与えてくれることと思われた。と同時に、現地調査の重要性を再確認した。 これら一連の調査および報告会、研究会を通して、実績を作る作業に入ったわけであるが、とりわけ、人文科学アプローチからの実績が2つの論文と我々のメンバーの一人と他の研究者との共著というものではあるが1冊の著書の形で提出を見た。まだ社会学的アプローチ側からの実績が示されなかったが、データの収集に多くの時間が割かれ分析荷まで到達していないのが現状である。4名の研究者のうち2名が遠隔地ということで研究に多少の制約があることが反省点として考えられるが、科研費で購入できたパソコンによる情報のスムーズさおよびMail等の利用でそれらの制約も多少カバーされていると思われる。
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