研究概要 |
第2年度にあたる平成12年度においては、まず11年度に引き続き、「コーポレイト・ガヴァナンス」に関する研究史のサーベイを行った(内外諸文献の購入・国会図書館・東京大学経済学部図書館等における文献資料収集)。それをふまえ、また、当方によるこれまでの研究(「日本製鋼所と英国側株主との関係」)を「コーポレイト・ガヴァナンス」の視点から整理する意味を兼ねて、従来の研究成果をまとめた(「研究発表」欄参照)。 次に、一次資料の収集については、国内においては日本製鋼所関係資料を同本社及び室蘭製作所、北海道炭礦汽船関係資料を北海道開拓記念館、海軍関係資料を防衛庁防衛研究所及び昭和館などで行った。また、日本製鋼所に先立ち日本海軍が英国兵器産業会社と共同で設立した「日本爆発物製造会社」('Japan Explosives Co.',1905年設立、1918年日本海軍が買収し「海軍火薬廠」)についても、昭和館、平塚市立中央図書館などで資料収集を行った。 同社については、英国においても、科学研究費(A)(2)による調査と兼ねて、設立に先立つ英国側会社間の提携関係資料、アームストロング社の'Japan Explosives Co.'設立に関する関与記録などを収集した(ニューカッスルのタイン・ウェア史料館などで)。アームストロング社及びヴィッカーズ社の日本製鋼所に対する関与に関する資料も前年度に引き続き収集した(同所及びケンブリッジ大学図書館などで)。
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