1999年4月に開始された本研究は、動画情報の編集やサーバー上での公開手段の確保などが概ね10月までに整い、実験用サンプルの作成が行われた。具体的には、購入された設備のうち動画編集用のPCで、CMなどの素材画像をデジタル化して編集し、被験者が製品評価に利用できる形にする作業が行われた。 そのデータと属性データを元にして架空の製品を提示することで、選択過程と効用の形成に関するデータを同時に得るという本研究の目的の基礎的な準備が終了した。2000年に入って、こうしたサンプルを元にして同時に数名の被験者を用意して、パイロット研究が行われた。この研究では、被験者の反応などを測定するための有効な手段や実験素材の改良などが行われ、それは現在も続けられている。 この改良作業では、主に製品提示の方法の適切性と被験者の反応が適切に測定できるかに焦点が当てられている。機器やネットワーク、ソフトウェアの調製を行いながら研究が進められているので、当面はこの改良作業が集中的に行われる。 併せて同時に実施される質問票の作成も進められており、ほぼ完成している。これもサンプルとして被験者に提示することを念頭において作成が行われ、製品の提示が同時に行われたときに相互にどの様な影響があるのかを検討中である。 この改良作業を終了させ次第、第1次の本実験に取りかかることを考えている。実験は来年度の春と夏に予定されている。
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