研究概要 |
平成11年度は研究開始の年に当たるため、研究グループがこの問題に関する共通の知識を得るための文献として、Goold,Campbell,and Alexander,Corporate-Level Strategy:Creating Value in the Multibusiness Company,Jhon Wiley & Sons,1994とDietl,Capital Markets and Corporate Governance in Japan,Germany and United States:Organizational Response to Market Inefficiencies,Routledge,1998とPapadakis and Barwise ed.,Strategic Decisions,Kluwer Academic Publishers,1998を取り上げ、読むこととした。 本研究の特徴は具体的な調査を積み上げて、経営の現実とそれが変化していく方向を把握することにある。そこで、具体的に調査を進めるため、業種を絞り、通信、科学、製薬産業を候補とすることにした。また、テーマが端的に表れる場として次の2つを取り上げ、調査を進めることにした。(1)持株会社によるグループ経営の国際比較(2)日本企業と外国企業の提携によって生まれた子会社における経営活動の特徴。さらにドイツ企業の経営も比較対象に加えることにし、若林が日本企業とドイツ企業の合弁事業の調査に着手した。 各人の分担部分について、金崎は資本市場からの圧力が最も強く表れる現象である倒産の研究を行い、山本は国際会計基準が従来の日本の経営に与える変化の方向の研究を行った。
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