企業概念とは、企業のいずれの利害関係者(従業員、経営者、従業員、その他)が企業の成果配分、経営監視への最大の優先権を有するかに関する明示的、暗示的に形成された利害関係者間の合意と定義する。企業概念は従来までは日本の従業員利益中心主義、アメリカとイギリスの株主利益中心主義、ドイツおよびフランスの従業員利益と株主利益の調和を特徴とする三つのカテゴリーに分類されてきた。しかし最近年間においてアメリカの株主利益中心主義が世界的に台頭し、日本、ドイツ、フランスの企業概念も大きく変りつつある。本年度はこれら三国におけるこの変化の動向を株主利益中心主義に対する賛否両論を調べ、次年度以降の郵送質問調査の基礎とする。
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