まず地域、特に九州地域においてベンチャー企業が、グローバル化する経済下で展開する国際経営戦略の類型化を試み、それに沿った事例研究を行なった。経営の中核部分を現地国から遮断するカプセルの存在を所干とした国際化から、次第にそのカプセル効果が弱まるにつれて、国際化では現地化を促進する為のアクションをベースにした協働関係の構築が重要になってきていることが明らかになった。 他方、我が国のベンチャーの歴史的発展を跡づけるべく、明治期の中小企業生成について調査した。わが国ベンチャーの端緒を諏訪の製糸業に求めることができること、産業の発展・推移につれて、ベンチャー企業の交替が繰り返されてきたことなどを実証的に把握することができた。 さらに、ベンチャーの現代的な課題として、国際ネットワーク産業について研究した。
|