• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

わが国金融機関における不良債権処理をめぐる会計的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11630146
研究機関信州大学

研究代表者

星野 一郎  信州大学, 経済学部, 助教授 (10202300)

キーワード時価評価 / キャピタル・ゲイン(ロス) / 金利リスク / 信用リスク / メインバンク / モニタリング / ガバナンス / 情報発信機能
研究概要

本研究は、「わが国金融機関における不良債権処理をめぐる会計的研究」という研究課題のもとに展開されており、平成11年度においては、この課題に関連して、有価証券の時価評価についての研究と、メインバンク・システムについての会計的研究をおこなってきたところである。このうち前者の研究では、市場性のある有価証券の評価損益とその売却損益とは、双方ともキャピタルゲイン(またはキャピタルロス)という経済的特性のうえでは無差別であり、これらを本質的に区別する論理的必然性はないとの結論に達した。また、キャピタルゲイン(またはキャピタルロス)とインカムゲイン(またはインカムロス)との関連についても検討し、それらと、金利リスク、信用リスクとの関連などについて考察した。さらに、投機、投資そして基本提携との関係や、貨幣価値の変動についても検討した。
これに対して、後者の研究では、メインバンク(あるいはメインバンク・システム)が有する会計システムとしての特性について、とくにモニタリングとガバナンスの観点から考察した。この研究では、メインバンクの歴史的経緯から解き明かし、事前的モニタリング、中間的モニタリング、そして事後的モニタリングの視点から、アングロ・アメリカ型のモニタリング・システムととメインバンク・日本型のそれとを対照的に論じた。また、メインバンクの情報発信機能に着目し、その経済的重要性についても検討した。そして、コーポーレート・ガバナンスの観点から、株主と債権者の二面性、および裁判官と管財人としての役割について考察した。さらに、メインバンク・システムを、管理会計システムと財務会計システム、そして規制会計システムとが「統合」されたものとして捉えられることについて検討した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 星野 一郎: "有価証券の「評価損益」にかんする論理構造をめぐる-試論"経理研究. 第43号. 33-52 (2000)

  • [文献書誌] 星野 一郎: "会計システムとしてのメインバンク・システム-モニタリングとガバナンスのための会計システム-"信州大学経済学論集. 第42号. 1-30 (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi