研究課題/領域番号 |
11630147
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
友杉 芳正 名古屋大学, 経済学部, 教授 (60085074)
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研究分担者 |
松本 祥尚 関西大学, 商学部, 助教授 (30219521)
百合野 正博 同志社大学, 商学部, 助教授 (20104606)
伊藤 龍峰 西南学院大学, 商学部, 教授 (40203145)
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キーワード | 会計ビッグバン / 自己責任の原則 / 透明なルールの確保 / 適切な情報開示 / 保証水準の多様性 / 公認会計士の責任 / 正当な注意 |
研究概要 |
金融ビッグバンは会計ビッグバンをも引き起こし、わが国の会計と監査の基準がナショナル・スタンダードからグローバル・スタンダードへと変化し、それに準拠することが求められている。情報作成者である経営者は、企業経営の経済的実態を認識・測定するとともに、それを情報利用者に有用な情報として伝達することが必要である。企業経営には自己責任の原則の貫徹、透明なルールの遵守、情報開示の公正性が要請されているため、経営者はそれに応える責務がある。他方、経営者により開示される会計情報は、その信頼性が問題となり、その保証を行う立場にある公認会計士の業務領域が質的、量的にも拡張しつつある。それに併せて、監査人としての公認会計士には保証行為に対する責任問題が付いて回る。不正・誤謬を発見できなかったとき、公認会計士は法律上の責任、監査上の責任、道義上の責任が問われ、正当な注意の履行がなされたか否かについて訴訟問題に発展する。本年度は公認会計士のサービス業務の拡張において、保証(assurance)概念により接近し、保証フレームワークの中で理論構築を行うため、グローバル社会における「公認会計士監査業務の拡張の理論」および「公認会計士監査業務の拡張による監査責任の理論」の整理を行った。
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