研究概要 |
研究計画にもとづき更生手続終結会社、新秋木工業、興人,村山、三光汽船,国光製鋼、永大産業、旭精工,山陽特殊鋼,瀬尾高圧,大阪メーター製造,油谷重工,佐藤造桟等について1999年までの沿革データベースを作成した。調査できなかった会社は、その後の発展がみられない会社と推測される(富山地方の化学工業)。これらの研究経過のもとで,(1)経営者のワンマン、(2)過剩設備投資による資金繰り悪化からの更生会社は、「みごとに」再建されている。主として(3)産業構造の変化からの更生会社は町工場以下ともいえよう。株主は、いずれの会社も100%カットで、経営者も交替しているが、支援会社の100%出資会社は、独自性がなくなっており、余り発展をしていない。その中でも支援会社の役員の受け皿会社となっている会社は、下降線をたどる。上昇志向の強い異色の部長・課長クラスが社長として派遣されているところは発展プロセスに入ることが多い。 更生会社を中心に,上場廃止会社210社について,会社設立から1999年までの沿革を調査終了することができた。平成13年度の出版助成金を申請しているので,パスすれば本年中に『上場廃止会社沿革データベース』と題して出版する予定である。ただし,210社は約3分の1にすぎない。昭和24年から26年までに資本額不足・売買高不足で多数の不明会社がある。本年度では,これらの調査も一部始めている。
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