研究概要 |
有限体上で得た結果を基に,有限体の拡張である有限半分配体(near fields)上のaffine群の群多元環のルービー列を計算する方法を開発することが目的である。 H.Zassenhausの分類によれば,finiet near fieldsはDickson near fieldsと7個のExceptionalなnear fieldsである。Exceptionalなnear fields上では,その自己同形を考えた時,私の上記の有限体の論文に対応するaffine群は考えられないので,上記目的にはDickson near fieldsのみを対象とすればよい事がわかった。従って,上記目的達成の準備としてDickson near fields上のaffine群の群多元環のルービー列の長さの研究を行い,その結果を岡山大学での環論及び表現論シンポジュウムで発表した。口頭発表の内容は報告集Proceedings of the 35-th Symposium on Ring Theory and Representation Theoryに公表されている。唯これは結果のみなので,詳しい内容は論文として受理され,Math.J.Okayama Univ.に印刷中である。なお,関連した内容で,"On cyclotomic polynomials"と題して,PolandのTorun市にあるN.Copernicus Universityで講演した。当初の目的であるLoewy series及び符号理論への応用は,まだ達成されていないが,近年中に成果を出す予定である。 これらのために,国内外の研究者との研究発表,研究打ち合わせ及び関連資料の収集を行った。国内では,岡山大学,国外ではN.Copernicus University(Torun, Poland)へ出張した。 補助金の使用内訳はおおよそ次の通りである。 設備備品 消耗品 国内旅費 外国旅費 計 200,000 30,000 160,000 310,000 700,000
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