一般に特異点を持つn次元射影的トーリック多様体上のアンプル直線束をn-1倍以上テンソル積すると、大域切断が多様体の埋込みを与え、それが射影正規であることが知られている。尾形と小田は、マンフォードの結果を精密化して、n倍以上テンソル積すれば、その定義イデアルが2次の元で生成されることを示し、更に、トーリック多様体が射影空間の有限群による商の場合には、n-1倍テンソル積した時も定義イデアルの2次生成を示した。 また、トーリック多様体の完全交叉部分多様体のひとつの類であるトーリック・ファノ多様体の接束上にアインショタイン軽量が入るかどうかの判定法である二木指標を一般化して得られる坂東・Calabi二木指標を中川が研究し、一般のケーラー多様体に拡張することができた。
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