研究課題/領域番号 |
11640005
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
尾形 庄悦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90177113)
|
研究分担者 |
梶原 健 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00250663)
中川 泰宏 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90250662)
小田 忠雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60022555)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
キーワード | トーリック多様体 / 凸多面体 / アーベル曲面 / ファノ多様体 / ケーラー計量 |
研究概要 |
n次元射影的トーリック多様体上のアンプル直線束をn-1回以上テンソル積すると、その大域的切断は射影空間への埋め込みを与えることが知られている。n回以上テンソル積した場合には、その埋め込みが2次式のみで定まる代数多様体として実現できることを平成11年度に証明した。トーリック多様体上のアンプル直線束は凸多面体と密接に関係するので、3次元凸多面体とその中の整数点の分布状況をコンピュータを使って調べることにより、n(>2)次元射影空間の有限アーベル群による商空間であるトーリック多様体では、n-1回テンソル積した場合も2次式のみで定義されることが判った。 平成12年度には、一般のn次元トーリック多様体の場合に、アンプル直線束をn-1回テンソル積して埋め込むと、その定義イデアルが2次式で生成されることが証明できた。 トーリック・ファノ多様体の接ベクトル束上にアインシュタイン・ケーラー計量が入るための障害である二木不変量の長年の研究から、平成11年度と12年度に、それを一般化した定スカラー曲率をもつケーラー計量の存在に対する障害として、板東カラビ二木指標を定式化し、それが幾何学的不変式論における代数多様体の半安定性に対する障害でもあることを示した。 また、4次元非特異射影的トーリック多様体へのアーベル曲面の埋め込みについて、2次元トーリック多様体の直積には楕円曲線の直積の形のアーベル曲面のみが埋め込み可能であることを示した。さらに、4次元トーリックdel-Pezzo多様体の場合には、自明なもの以外の埋め込みが存在しないことも判った。
|