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1999 年度 実績報告書

エタールコホモロジーから生じるガロワ表現の数論

研究課題

研究課題/領域番号 11640013
研究機関東京大学

研究代表者

斎藤 毅  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)

研究分担者 斉藤 秀司  東京工業大学, 理学部, 教授 (50153804)
寺杣 友秀  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50192654)
加藤 和也  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90111450)
栗原 将人  東京都立大学, 理学部, 助教授 (40211221)
キーワードエタール コホモロジー / ガロワ表現 / 分岐 / log幾何 / 局所体 / 交点理論 / Stiefel-Whitney類 / 導手
研究概要

今年度の最大の成果は,
1.Blochの導手公式の証明
である.これは研究分担者の加藤和也氏との共同研究によるものである.
Blochの導手公式というのは次のようなものである.Xを局所体K上のproper smooth多様体の正則モデルとする.Xのわるい還元の様子は,Xのエタール・コホモロジーへの惰性群の作用の分岐に反映する.これを数値的に表わすものがXの導手Art(X/O_<(K)>)である.Bloch氏はこのコホモロジー的な不変量に対し,交点理論的不変量(Δ_<(X)>,Δ_<(X)>)を定義し,両者の間の等式を予想として提出した.彼はこれを予想すると同時に,Xが代数曲線の場合に証明している.XがKの整数環の有限次拡大のスペクトルの場合には,この等式は,代数的整数論における古典的な導手判別式公式である.
この公式を任意次元の多様体にたいし次の仮定のもとで証明することができた.局所体Kの標数は0であり,正則モデルXの閉ファイバーを被約化したものX_<F,red>はXの単純正規交叉因子である.証明の方針は,最終的にはログ・エタール・コホモロジーに対するLefschetz跡公式に帰着させるものである.この際,もとの公式のログ類似を考えること,局所化されたログ交点積を定義すること,そしてde Jongによるオルタレイションを適用することなどが,証明の要点である.
ほかの研究成果には次のようなものがある.
2.剰余体が完全とは限らない完備離散付値体の分岐理論.
3.非退化双一次形式をもつ完全複体のStiefel-Whitney類.
2.に関しては,そのような体の絶対Galois群に対し,上付き分岐群によるフィルトレイションを定義することができた.これについては,それ自体の性質,加藤 和也氏,藤原 一宏氏により定義されているものとの比較などわかっていないことが多いので,今後も研究を続けていきたい.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T. SAITO: "Weight-un conjecture for l-adic representations associated to module forms : a supplement to paper [SI]"CRM summer School "The Arithmetic and Geometry of Algebraic cycles". (2000)

  • [文献書誌] T. SAITO, Q. LIU: "Inequality for conductor and differestials of a curve over a local field"Journal of Algebraic Geometry. (2000)

  • [文献書誌] 斎藤 毅: "Fermat予想I"岩波書店. 180 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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