研究課題/領域番号 |
11640025
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西山 享 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (70183085)
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研究分担者 |
畑 政義 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (40156336)
加藤 信一 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (90114438)
岩井 斉良 京都大学, 総合人間学部, 教授 (70026764)
斎藤 裕 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (20025464)
浅野 潔 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (90026774)
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キーワード | 半単純群の表現論 / テータ対応 / reductive dual pair / 巾零軌道 / 随伴多様体 / 随伴サイクル / 概均質ベクトル空間 / 球等質空間 |
研究概要 |
(G,G')を簡約リー群の双対的な組(reductive dual pair)とする。この研究では、G'の既約表現π、あるいはG'の巾零軌道Oのテータリフトと呼ばれる対応を研究した。これらはそれぞれGの既約表現、巾零軌道になる。研究代表者・西山享は、巾零軌道の幾何におけるテータリフトの具体的な構成方法、巾零軌道のテータリフトの代数多様体としての構造を主に調査した。 このような代数多様体(巾零多様体)は概均質ベクトル空間の軌道の幾何と密接に関係しているが、齋藤裕は概均質ベクトル空間に付随するゼータ関数の研究を行なった。この結果の整数論への応用が期待される。 表現論的なテータリフトの研究は加藤信一、山下博が行なった。加藤信一はテータリフトの構成の際に重要になる球等質空間上の球関数の研究を行ない、その空間が(ヘッケ環の指標を決めることにより)重複度自由になること、球関数が具体的に構成できることを明らかにした。山下博はテータリフトとWhittakerモデル(表現の埋め込み)の間の関係を随伴サイクルとその重複度という観点から総合的に研究した。最終的に、ユニタリ最高ウェイト表現の場合にはWhittakerモデルの次元と、随伴サイクルにおける重複度が一致するという美しい結果を出している。 また、浅野潔は微分方程式の側面から、多様体上の力学系の研究を行ない、畑政義はガウスの超幾何関数の対数微分のpade近似について具体的な構成法を与えた。
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