研究概要 |
研究実施計画の役割分担に従って,下記の研究成果を得た. 1.Galois群が4次対称群及び交代群であるGalois被覆の研究を行った.その成果は'99年9月の高知工科大学におけるリーマン面に関する研究集会,'00年1月の都立大学におけるワークショップで発表した.論文はほぼ出来上がっており,近々投稿予定である. 2.'99年9月にZaragoza大学のArtal Bartolo氏を訪問し,氏の学生二人を交えてZariski pairに関する集中セミナーを行った.その結果,新しいZariski pairを二組発見した.この例は今までの例に比べて様々な点で異なった性質をもっており,現在論文を準備中である.また,この結果については,'99年10月の高知大学におけるワークショップ;'00年2月の東北学院大学における研究集会で発表した. 3.小駒は環のFiber sumとそのtensor productへの応用に関する研究を行った.成果は論文にまとめ,本年度のMem.Fac.Sci.Kochi Univ.に掲載予定である. 4.岡はある種の平面6次曲線及びその双対曲線を徹底的に調べ,新しいZariski pairや,大きな捻れ群を持つ楕円曲線の族を構成した.これらの結果は印刷中及び投稿中である. 5.島田は格子の理論を楕円K3曲面の分類の研究に応用した.また,Fermat多様体の代数サイクルに関する格子の研究を行った.論文は,Nagoya Math J.とProc.LMSに掲載予定である.
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