研究課題/領域番号 |
11640035
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
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研究分担者 |
三苫 至 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40112289)
中原 徹 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50039278)
田中 達治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80039370)
廣瀬 進 佐賀大学, 理工学部, 講師 (10264144)
上原 健 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80093970)
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キーワード | リーマン面 / 代数曲線 / モジュライ空間 / 写像類群 / タイヒミュラー基本亜群 / ガロア作用 / チャーン・サイモンズ積分 / 代数幾何符号 |
研究概要 |
1.Teichmueller基本亜群は、点付き Riemann面を分類する moduli空間の無限遠点を基点とする基本亜群であり、数論的幾何、位相幾何、数理物理等において重要な研究対象である。本年度は、代数曲線の数論的一意化理論を用いて一般種数の Teichmueller基本亜群の数論幾何的な構成を行った。これは、Teichmueller 基本亜群に付随するモチーフが基本的なものから構成されるだろうという Grothendieck によるプログラムを検証する手段を与える。特にこの結果により、代数的 Teichmueller 基本亜群への自然な Galois作用を記述することができた。 2.非巡回 Abel 4次体のある無限族に対し、その単数群と類数とを二次部分体の不変量でexplicitに与えた。 3.su(2)-Chern-Simons 積分に対して Wiener 空間における変数変換定理のアナロジーを追求した。 4.代数幾何符号は、有限体上の代数曲線から代数幾何学の理論を用いて構成されるが、有限体上の多項式環に単項式順序を導入することによっても同様の符号が構成される。本年度は、ある条件をみたす代数幾何符号に対し、その最小距離が単項式順序から計算できる簡単な量によって記述できることを示した。またTrace-norm曲線から構成される代数幾何符号の具体的な基底の構成を一部の場合について行なった。 5.向き付け可能でコンパクトな曲面の写像類群について、Wajnrybによる simpleな表示をもとに Gervais により symmetric な表示が得られているが、本年度はその表示を complex of curvesへの写像類群の作用を調べることで直接求めた。
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