研究課題/領域番号 |
11640039
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
卜部 東介 茨城大学, 理学部, 教授 (70145655)
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研究分担者 |
松久 富美子 (大塚 富美子) 茨城大学, 理学部, 助教授 (90194208)
大嶋 秀明 茨城大学, 理学部, 教授 (70047372)
松田 隆輝 茨城大学, 理学部, 教授 (10006934)
相羽 明 茨城大学, 理学部, 講師 (90202457)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
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キーワード | 特異点 / ブローアップ / 正標数 / 正規交差 / 例外因子 / ニュートン多面体 |
研究概要 |
本補助金は1999年度後半より、追加採択されたものである。従って、半年間の研究期間しか経ていない。採択以前に、本研究課題申請時に既に得ていた、部分的成果が海外に伝わり、7月末にカナダのサスカチュワン大学で催された附値環論国際会議において、招待講演を行い、これまでの成果の解説を行うとともに、参加のアプヤンカー教授らと討論を行った。また、その会議の直前にこの分野の世界的権威であるミルマン教授、スピバコフスキー教授をカナダのトロント大学に訪ね研究討論を行った。その後、本補助金が採択になった訳である。本研究課題「正標数の特異点解消」は数学界の懸案であり、常識的判断では非常に困難な課題である。従って、部分的成果は得られてもまだ、最終解決には程遠い。夏休み後の研究は、主に代表者卜部が解決のアイデアを幾つか出し、それを一つ一つ地道に検討するという形で為された。短期間である本補助金の期間内に見るべき成果を挙げるにはこの方法が最も有効である。多量の草稿が得られているが、結果に結びつけるまでには、さまざまな形の努力を継続する必要がある。本補助金の平成12年度分を活用したい。東京都立大学の大学院生米山裕也は本研究課題に関連した問題に興味を持ち、アプヤンカーが正標数特有の現象が起きる例として拳げた事がある特異点の実例について考察を深めている。平面上の正規交差因子を分岐集合とする分岐被覆上の2次元特異点を解消した場合、例外因子の双対グラフは、標数ゼロの場合必ず樹木状になる。しかし、アプヤンカーの例では輪環状になることを彼は発見した。そしてさらに考察を深めている。
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