研究課題/領域番号 |
11640040
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
栗原 将人 東京都立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教授 (40211221)
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研究分担者 |
蔵野 和彦 東京都立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教授 (90205188)
中村 憲 東京都立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80110849)
三宅 克哉 東京都立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20023632)
松野 一夫 東京都立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助手 (40332936)
竹田 雄一郎 東京都立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助手 (30264584)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 岩澤理論 / 楕円曲線 / テイトシャファレビッチ群 / スーパーシンギュラー還元 |
研究概要 |
楕円曲線の岩澤理論はイデアル類群のかわりにSelmer群やTate Shafarevich群を対象として、B.Mazurによって1970年代に創り始められた。その後P進L関数の理論が整備され、楕円曲線がPの上の素点でordinary reduction を持つ場合にはSelmer群とP進L関数の間に満足のいく岩澤理論が作られている。(全体像は予想であり証明ができているのは特別な場合だけであるが)。一方ordinaryの過程をはずすとSelmer群がZp拡大の中でどのように大きくなるかについては長い間何もわかっていなかった。我々の研究においてはまずEが有理数体上に定義された楕円曲線でPでsupersingular reductionを持つとき、主にL関数の値L(E.1)/ΩEがPで割れないという仮定の下にSelmer群およびTate Shafarevich群のP成分(これらはこの仮定の下に一致する)のGalois加群として構造を決定した。特に有理数体の円分Zp-拡大の中間体上のTate Shafarevich群のP成分の位数を完全に決定した。これらはordinaryのときの岩澤不変量が整数だったのに対して、分数の不変量を使って表すことができる。この特殊例から出発して、一般にTate Shjafarevich群の位数が円分Zp拡大においてどのようにふえるかについてBirch, Swinnerton-Dyer予想と両立する予想を作ることができた。またこのような現象の背後にあるのはdistribution relationと局所体のMordell-Weil群のGalois加群としても構造であることをつきとめた。また円分体上では加藤和也氏によって構成されたオイラーシステム(ゼータ元)をMazurとTateが構成したモジュラー元に写す写像が構成できることを示した。この写像により岩澤理論のP進解析的側面とP進代数的側面を結びつけることができる。
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