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1999 年度 実績報告書

エンリケス曲面の楕円ファイバー構造とモーデルヴェイユ群についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 11640047
研究機関東邦大学

研究代表者

梅津 裕美子  東邦大学, 医学部, 助教授 (70185065)

研究分担者 小林 ゆう次  東邦大学, 理学部, 教授 (70035343)
キーワード代数曲面 / ファイバー画面 / モーデル-ヴェイユ群 / オートマン / メービウス関数 / ホモトピー加群
研究概要

一般に、代数曲面に曲線族からなるファイバー構造が入ると、曲面の構造を詳しく記述できることが多い。エンリケス曲面は必ず楕円曲線からなるファイバー構造をもっている。
本年度は、より一般的に、任意種数gのファイバー構造をもつ代数曲面について、それに付随するヤコビアンファイバー曲面のモーデル-ヴェイユ群についての結果を得た。このモーデル-ヴェイユ群は、有限生成アーベル群であることが知られているが、その階数がどれだけ大きくなりうるかは知られていない。Neronは1954年に、階数の大きなモーデル-ヴェイユ群をもつ代数曲面の構成法を述べているが、これは長い間、厳密に証明が与えられていなかった。g=1の場合には1991年に初めて、ShiodaによりNeronの方法の正当性が検証された。我々は、g【greater than or equal】2の場合について考察し、Neronの構成法そのままでは彼の主張は完全には正しくないこと、しかし改良を加えることにより、g【greater than or equal】3の場合には、モーデル-ヴェイユ群の階数が3g+7以上の曲面が構成されることを示した。
また、アルゴリズムの開発は代数系の語の問題にも重要である。定められた有限個の語を部分語に含まない語からなる正規言語について、これから得られる最小オートマンを記述する行列式とメービウス関数の関係を調べた。これはメービウスの反転公式の非可換な一般化と考えられる。更に、有限な完備書換システムで与えられるモノイドから定義されるホモトピー加群の具体的な計算法を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Shioda and Y.Umezu: "On Neron's construction of curves with high rank I"Comment.Math.Univ.St.Pauli. 48. 35-47 (1999)

  • [文献書誌] Y.Umezu: "On Neron's construction of curves with high rank II"Comment.Math.Univ.St.Pauli. 48. 169-179 (1999)

  • [文献書誌] V.Diekert,Y.Kobayashi: "Some identities related to automata,determinants and Mobius functions,in:Algebrac Engineering"World Scientific. 20 (1999)

  • [文献書誌] Y.Kobayashi: "Homotopy reduction systems for monoid presentations II,Guba-Sapir reduction and homotopy modules,in:Algorithmic problems in groups and semigroups"Birkhauser. 17 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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