研究課題/領域番号 |
11640073
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
足立 俊明 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60191855)
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研究分担者 |
山岸 正和 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40270996)
大山 淑之 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80223981)
前田 定広 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40181581)
江尻 典雄 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80145656)
大塚 富美子 茨城大学, 理学部, 助教授 (90194208)
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キーワード | circle / Kaehler immersion / Veronese emmbeding / helix / curve of order 2 |
研究概要 |
主として円や螺旋の性質を利用しての空間形や複素空間形内の部分多様体を特徴付けるという観点で研究を行った。 今回の研究の成果の1つとしてまず実空間形の特徴付けがあげられる。11年度の研究で、コンパクトエルミート対称空間の族の中で複素射影空間は「ケーラー磁場によるすべての軌道が閉である」物と特徴付けたので、今度は螺旋を考察することにした。2次元平坦トーラス上の測地線を複素射影平面に写すことで、複素射影空間上の自己交差する4次の閉じた螺旋族を構成した。この族の中の1つは3次の螺旋になっているので、3次の螺旋がすべて自己交差しないという性質は相当強い条件であると考えられる。この観点で考察を進め、等質空間の族の中で実空間形は「3次の螺旋はすべて等長写像の1径数群による軌道になっている」という性質をみたす物であると特徴付ける事に成功した。 もう1つの主な成果として、2次の曲線による複素射影空間内の部分多様体の特徴付けがあげられる。円の概念を少し拡張してある種の非線形方程式を満たす弧長で係数づけられた曲線(2次の曲線)を考察対象に選んだ。そして、 1)「すべてのケーラー磁場による軌道が外側で円(更に2次の曲線)に見えるケーラー等長埋め込みは全測地的な場合に限る」 2)ケーラー多様体Mを複素射影空間に無駄のない真の等長埋め込みにより埋め込むとき a)「M上のすべての測地線が複素射影空間では2次の曲線に見えるとき、この埋め込みは2次のベロネーゼ写像である」 b)「M上のすべての円が埋め込み先では第1曲率が定数の曲線に見えるのは、2次のベロネーゼ写像である」 という特徴付けをおこなった。
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