研究課題/領域番号 |
11640073
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
足立 俊明 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60191855)
|
研究分担者 |
山岸 正和 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40270996)
大山 淑之 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80223981)
前田 定広 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40181581)
江尻 典雄 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80145656)
大塚 富美子 茨城大学, 理学部, 助教授 (90194208)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
キーワード | kaehler magnetic field / length spectrum / geodsic sphere / circle / complex space form / spherical mean / helix / kaehler immersion |
研究概要 |
主としてケーラー磁場による軌道と対称空間との関係を考察した。その成果を大別すると以下の4項目になる。 (1)磁場の軌道による平均化作用素 ケーラー磁場による軌道という古典的な磁場の扱いとシュレディンガー作用素という磁場の量子化という観点との関連を調べるために、ケーラー磁場をもとにした酔歩を考察した。この酔歩を生成する平均化作用素は、複素空間形においては通常の酔歩による平均化作用素と同様な挙動を示す。一方、単位接束での磁場に関する情報を付加した磁場付き平均化作用素を考えるとその漸近展開はシュレディンガー作用素を主要項とすることが分かった。 (2)複素空間形上の円 ケーラー磁場による軌道の概念を少し拡張して複素空間形において円の長さスペクトラムを考察した。この空間の円の合同類空間は測地曲率と複素れい率とによりユークリッド平面内の帯になるが、長さスペクトラムの連続性に注目すると合同類空間に自然な葉層構造が入る。この葉層構造を調べ、円の長さスペクトラムの集合としての性質、合同類の数の長さに関する漸近挙動、各スペクトラムの測地曲率との関係を明らかにした。 (3)階数1の対称空間内の測地球上の測地線 円の考察の手法を利用して、ベルジェ球面として重要な対称空間内の測地球の測地線の長さを考察した。測地線を外側の空間曲線としてみて螺旋であることに注目し、Hopf写像を使うことによりユークリッド空間内での考察に直すことで、測地球の半径と測地線の合同類との関係や合同類の数の長さに関する漸近挙動を考察した。 (4)円や螺旋による複素空間形内の部分多様体の特徴付け 複素空間形上の円や螺旋の考察をもとにして、複素空間形や複素空間形内の部分多様体をその上の円などの性質で特徴づけた。部分多様体上の測地線やケーラー磁場による軌道が外側ではどのような曲線に見えるかという観点に立ち、等質超曲面やベロネーゼ埋め込みなどを考察した。
|