研究分担者 |
中岡 明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027920)
朝田 衛 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30192462)
米谷 文男 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10029340)
酒井 克郎 筑波大学, 数学系, 助教授 (50036084)
大倉 弘之 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80135649)
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研究概要 |
本研究は,2・3次元多様体の同相群及び部分群の研究を中心に,リーマン面上の擬等角写像,タイヒミュラー空間,曲面の写像類群,さらに同相群を含めた様々な関数空間の無限次元位相多様体としての性質等の関連する問題も含めて,幾何・解析・代数学の多方面からの研究を目指している。 現在までの研究経過として,代表者矢ヶ崎は,曲面の同相群の研究により,曲面の同相群から部分多面体の埋め込みの空間への制限写像が主バンドルとなることを示し,さらにそのファイバーが連結となる条件を求め,その応用として,非コンパクトな曲面の同相群の単位連結成分のホモトピー型を分類し,わずかな例外を除いて可縮となることを示した。さらに,この連結成分がl_2-多様体と呼ばれる無限次元位相多様体となることを示し位相形も分類した。また,リーマン面上で,擬等角同相写像の成す群が,Σ-多様体と呼ばれる無限次元位相多様体になることを示し,この位相型も決定した。現在,PL・リプシッツ・擬等角同型の群の無限次元位相多様体の組みとしての型の問題や,曲面の部分多面体の埋め込みの空間のホモトピー型・位相型の研究を継続中である。また,分担者米谷氏は,境界付きコンパクトリーマン面R_0のタイヒミュラー空間T(R_0)の内部で,要素(R,g)でgが正則な埋め込みにホモトピックなもの全体が部分領域となることを示し,その形状の研究を進めている。さらに,朝田氏は,代数曲線の代数的基本群やpro-l基本群でのガロア表現の研究により,pro-l写像類群の性質や代数曲線のモジュライ空間の代数的基本群のモノドロミー表現の忠実性についての結果を得ている。また,酒井氏は,様々な関数空間の無限次元位相多様体しての基本的な性質の研究を継続中であり,同相群の様々な部分群の位相型の研究への応用が期待される。
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