研究課題
Rozansky-Witten不変量、これはRozansky-Wittenにより、提唱された新たな3次元多様体の不変量で、超ケーラー多様体にたいして構成される。Kapranov-Kontsevichにより、compactな超ケーラー多様体に対しては数学的に厳密に構成されていた。筆者はこの不変量をある種のnon-compactな超ケーラー多様体(対数的な超ケーラー多様体)にたいして拡張した。更に研究を進め、対数的なシンプレクテック多様体というクラスを導入し、このクラスにたいして、Rozansky-Witten不変量が構成可能であることを示した。これにより、計量とは無関係にこの不変量を計算できる可能性が広がった。また、Rozansky-Wittenはモノポールのモジュライ空間にたいして、この不変量が構成できることを予想しているが、モノポールのモジュライ空間は上記の対数的なシンプレクテック多様体であることが示すことができた。更に、具体的にこの不変量を計算していくことを現在試みている。その他に、対数的なシンプレクテック多様体の例をいくつか構成した。例えば、ある種のヒルベルトスキームやモノポールのモジュライ空間の変形したものが対数的なシンプレクテック多様体であることを示すことができた。
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