研究概要 |
平成11年6月27日から7月18日の日程でメキシコ,アメリカ,イギリスで講演や研究打合せを行った.クライン群の高次元化としてはクリフォード代数を用いてメビウス変換群を高次元化する方法が有力だが,メキシコで開催された「第5回クリフォード代数国際会議」においてはそれに関する講演を行い,その結果は論文"The Schwarzian and Moebius transformations in higher dimensions"として発表予定である.アメリカでは,OPTi開発の出発点である一点穴あきトーラス群の理論を作ったJorgensen教授に会い,OPTiの改良すべき点や新たな機能などについて研究打合せを行った.また,イギリスのWarwick大学で開催された「群論と幾何における計算」シンポジウムでは,"Constructing ideal triangulations of 2-bridge knot complements by deformations of once-punctured torus groups"というタイトルでOPTiのデモンストレーションを行いながら2橋結び目補空間の理想的単体分割の構成方法についての講演を行った. 平成12年1月10日から12日には,大阪大学の作間氏らと共同でJorgensen教授やWarwick大学のSeries教授等を奈良女子大学に招いて"Punctured tori and 2-bridge knots"という研究集会を主催し,そこでは"A guided tour of quasifuchsian space for once punctured tori"という題目でOPTiのデモンストレーションを行った.その機会にインターフェイス上の改良等を行った新バージョンOPTi3.21を作成し,現在OPTiのwebサイト(http://vivaldi.ics.nara-wu.ac.Jp/〜wada/OPTi/)において公開している.
|