研究課題/領域番号 |
11640089
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研究機関 | 大阪女子大学 |
研究代表者 |
入江 幸右衛門 大阪女子大学, 理学部, 助教授 (40151691)
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研究分担者 |
渡辺 孝 大阪女子大学, 理学部, 教授 (20089957)
石原 和夫 大阪女子大学, 理学部, 教授 (90090563)
渡辺 豊 大阪女子大学, 理学部, 教授 (60028131)
吉冨 賢太郎 大阪女子大学, 理学部, 講師 (10305609)
綿森 葉子 大阪女子大学, 理学部, 助教授 (70240538)
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キーワード | 幽霊写像 / ループ空間 / 逆極限 |
研究概要 |
今年度の研究によって得られた新たな研究成果は、次の2つの論文にまとめられている。 1.The first derived functor of the inverse limit and localization, Jouranal of the pure and applied algebra 2.Rational equivalence and phantom map out of a loop space II,投稿中 1の論文では、特殊幽霊写像に関する問題を解決するために必要な代数の定理を証明したものである。特殊幽霊写像とは各素数で局所化すると消えてしまうような幽霊写像であり、この論文では、自明でない幽霊写像が存在する限り、常に無限個の特殊幽霊写像が存在することを証明した。幽霊写像の作る集合は、ある巾零群の作る逆極限の第1次導来函手として表される。従って、巾零群の作る逆極限の第1次導来函手と局所化の関係を調べれば、幽霊写像に関する結果を得ることができる。 2の論文では、この研究の中心的なテーマ「有限複体のループ空間から有限型の空間への自明でない幽霊写像は存在するか?」について、更に研究を進めたものである。この論文では、上の問題を解くには空間の奇数次元にある有理ホモトピー群の生成元の解析が重要であることを示したもので、最終的な解決にはまだ至っていない。しかしながら、この研究を通して弱Moore予想(空間Xが有理楕円形ならば、十分大きなすべての素数Pに対してXのホモトピー群のpねじれ元の位数は有限である。また、空間Xが有理双曲形ならば、十分大きなすべての素数pに対してXのホモトピー群のpねじれ元の位数はいくらでも大きくなる)とこの研究との関連が見つけだされ、新たな角度から光が当てられた。
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