• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

無限次元マルコフモデルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 11640103
研究機関東京工業大学

研究代表者

志賀 徳造  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60025418)

研究分担者 白井 朋之  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70302932)
村田 實  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50087079)
盛田 健彦  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00192782)
南 就将  筑波大学, 数学系, 助教授 (10183964)
角 大輝  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40313324)
キーワード測度値拡散過程 / フレミング・ヴィオ過程 / 時間可逆性 / ランダムウォーク / ランダムポテンシャル
研究概要

上記研究課題について研究を遂行し、次の成果を得た.
1.Fleming-Viot processesは測度値マルコフ過程の重要なクラスで、集団遺伝学の数理モデルとして生物学者に多用されている.そのFleming-Viot processesが時間可逆性をもつための条件を決定するという未解決問題をZ.Li,L.Yauとの共同研究により完全な形で解決した.(志賀)
2.Fleming-Viot processesは淘汰率が非有界関数となる場合、そのモデルの厳密な構成、定常分布の存在と一意性およびエルゴード性の研究は技術的に困難な問題を引き起こす.この問題をS.N.Ethierとの共同研究で取り組み、前半の2つの問題を解決した.エルゴード性の問題はまだ完全な解決には到っていない.(志賀)
3.Gaussian White Noiseポテンシャルをもつ熱方程式の解は関数に値をとる確率過程を定める.この解の漸近挙動の研究はポリマーモデルと関連している重要である.これに対し、野尻洋一とモーメントの漸近解析を展開し、ブラウン運動の局所時間の指数モーメントと関連づけることによって、それらの指数冪を求めた.この結果についての論文を準備中である.(志賀)
4.それ以外に研究分担者は幾何光学の反射法則に従う運動を記述する撞球力学系のゼータ関数の解析的性質(盛田)、正則無限グラフ上のラプラシアンのスペクトルのライングラフ操作による変化とランダムウォークの挙動へ応用(白井)、一定の面積をもつ細長いランダムな平面領域中の格子点の個数についての極限定理(南)、リーマン球面をファイバーとするファイバーバンドルの上の力学系の研究(角)などの重要な結果を得た.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Z.Li,T.Shiga and L.Yao: "A reversibility problem for the Fleming-Viot processes."Electronic Communication in Probability. 4. 71-82 (1999)

  • [文献書誌] S.N.Ethier and T.Shiga: "A Fleming-Viot process with unbounded selection"Journal of Mathematics of Kyoto University. 40. 337-361 (2000)

  • [文献書誌] H.Sumi: "Skew product maps related to finitely generated rational semigroups"Nonlineality. 13. 995-1019 (2000)

  • [文献書誌] T.Morita: "Meromorphic extensions of a class of dynamical zeta functions and their special values at s=0"Preprint Series of Tokyo Institute of Technology. 102. (2000)

  • [文献書誌] T.Shirai: "Asymptotic behavior of the transition probability of a simple random walk on a line graph"Journal of Mathematical Society of Japan.. 52. 99-108 (2000)

  • [文献書誌] T.Shirai: "The spectrum of infinite regular line graphs,"Transaction of American Mathematical Society. 352. 115-132. (2000)

  • [文献書誌] 志賀徳造: "ルベーグ積分から確率論"共立出版. 245 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi