研究概要 |
科学技術計算には、従来は大型計算機上に存在する計算ルーチンのパッケ-ジが広く使われてきた。特定の汎用計算機上で、専用の計算機言語(たとえば、FORTRAN)を用いて使用された。ところで、最近急速に発達した計算機ネットワークは、遠隔地の計算機内の情報検索をWWWを通して容易にした。 本研究の目標は、数値計算ソフトウエアパッケージ(得にNUMPAC,名古屋大学数学ソフトウエアパッケージ)とそのマニュアルを、インターネットを通して遠隔地の研究者が使用する端末から検索し、計算機言語を知らなくても手軽に計算実行できるシステムを構築することである。 本年度に行った研究実績は以下のようである。現在大型計算機上に存在するNUMPACのオンラインマニュアル(富士通(株)の計算機言語ODMを使用して記述してある)を、UNIXワークステーションの上で読めるように翻訳プログラムを作成した。さらに、この翻訳プログラムを使いNUMPACのオンラインマニュアル(約1000個のルーチンに対し約250個のマニュアルが存在する)をWeb用言語(html)に変換した。その後、このマニュアルをWWWプラウザ上で検索できるシステムを構築し、そのテストを行った。 今後の計画として、マニュアルに対応する計算ルーチンを、インターネットを通して計算実行し、得られた計算結果をユーザが取得できるようにシステムを拡張することがまず第一である。
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