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科学技術計算には、従来は大型計算機上に存在する計算ルーチンのパッケージが広く使われてきた。これは主に特定の汎用計算機上で、専用の計算機言語(例えば、FORTRAN)を用いて使用された。ところで、最近急速に発達した計算磯ネットワーク(インターネット)は遠隔地の計算機内の情報の検索をWWW(WORLD WIDE WEB)を通して容易にした。
本研究の目標は、このWWWにより、数学ソフトウエアパッケージ(特にNUMPAC、名古屋大学で作成された)内の各ルーチンとそのマニュアルを遠隔地の研究者が使用する端末から検索し、計算機言語を知らなくてもルーチンの計算実行できるシステムを作成することである。
本年度に行った研究実績は以下のようである。平成11年度に、大型計算機上に存在するNUMPACのオンラインマニュアル(富士通(株)の計算機言語ODMを使用して記述)をUNIXワークステーション上で読める翻訳プログラムを作成し、これによりNUMPACのオンラインマニュアルをHIML言語(インターネット上で表示するための言語)に変換した。さらに、ブラウザで検索できるシステムを作成した。そこで、本年度は、NUMPACのオンラインマニュアルおよび各計算ルーチンの計算実行環境をユーザに提供するためのツールを作成した。具体的には、ブラウザ上で、計算機言語に依存しない簡便で解り易い形式で各ルーチンを計算実行できる環境を構築した。
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