研究課題/領域番号 |
11640111
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
杉浦 誠 琉球大学, 理学部, 助教授 (70252228)
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研究分担者 |
陳 春航 琉球大学, 理学部, 助教授 (00264466)
小高 一則 琉球大学, 理学部, 教授 (30221964)
山里 真 琉球大学, 理学部, 教授 (00015900)
千代延 大造 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助手 (50197638)
長田 博文 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20177207)
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キーワード | Ginzburg-Landau連続場模型 / ギブス測度 / 確率解析的時間発展 / ディリクレ形式 / 対数ソボレフ不等式 / storage process |
研究概要 |
針谷と長田は、ギンズブルグ・ランダウ連続場模型における確率過程の一つであるマリアヴァンの確率解析的な時間発展を扱った。ここで、ディリクレ形式理論を用いることによりポテンシャル関数について極めて緩やかな仮定の下で構成に成功した。 杉浦は、統計力学的に柱状ブラウン運動で摂動することによって時間発展をさせた確率過程について研究した。特に、スペクトルギャップ及び対数ソボレフ不等式を扱った。結果は部分的にではあるが昨年より改良されており、証明可能と思われる共分散の評価にまで問題を還元した。このことについては、現在投稿準備中である。また、共分散の評価を実際行うことは今後の研究課題である。 長田は上記以外にも様々な確率過程をディリクレ形式理論を用いることにより構成し、その遷移確率の評価や不変原理を証明した。 山里はstorage processの研究を行った。これは、subordinatorを含む確率微分方程式を用いて定義される確率過程であり、Pinskyによって1971年の論文で定義された。特に、山里は推移確率から定まる半群が強連続になるバナッハ空間及びその生成作用素の芯の決定の問題に一つの解決を与えた。また、再帰的-非再帰的の新しい幾つかの条件、モーメントの存在-非存在のための条件を与え、推移確率の滑らかな密度関数の存在とその末尾での挙動を調べた。 小高は、2次元トーラスFurstenberg変換より定まるC^*接合積のK_0-群の正錘を計算した。また、大坂氏と共同で、性質FSとC^*-環のtensor積について研究した。その結果、性質FSをもつ2つの可分な単位元をもつC^*-環のminimal tensor productが性質FSをもたないような例が、nuclearなC^*-環でもnon-nuclearなC^*-環でも存在することがわかった。
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